Complete text -- "リリー・フランキーの人生相談"

09 October

リリー・フランキーの人生相談


週間プレイボーイに連載中の「リリー・フランキーの人生相談」。
今週号に載ってた相談が、なんか気になったので書きます。

相談者はF男さん(28歳)グラフィックデザイナーなのですが、
この方、現在勤めている会社を辞めてフリーになろうかと、
リリーさんに相談を持ちかけています。
辞めたい理由は、やりたいデザインが出来ないとのこと。

リリーさんはこの業界に詳しいせいか、的確な返答をしてますね。
この企画もそのせいかな。

自分も28歳でフリー(独立し会社設立)になった経験者。
リリーさんの意見に反論じゃないけど、自分の考えを述べますね。
「同じ会社に一生勤めようと思っているデザイナーは一人もいない」という
リリーさんの意見は間違ってはないとは思うが、
逆に辞めずにしがみついてるデザイナーがいるのも事実。
なぜならグラフィックデザインと一口で言っても、なかなかデザインの幅が広く、
いろんなデザイン(媒体)が存在してるからだと思うんです。
だからか、最初に入った会社のやり方(仕事の進め方)が変に染みついてしまう。
だから辞めにくくもなるし、マンネリ化して辞めたくもなる。

前者の人って、自分のやってきたデザインがビジネスと結びつかない人か、
人脈とお金がない人なんでしょうね。
それか、ホントに今の会社勤めが合ってる人とか、なんとなく居るって人も。
会社勤めの人を否定するつもりもありませんがね。
それどころか、この世の中じゃ会社勤めも有りだと思いますよ。

F男さんは後者の方なんだと思うけど、だとするとリリーさんの言うとおり、
一日も早くフリーになるべきだね。

自分の経験上でも言えるが、なぜか30歳過ぎたあたりから儲かります。
自分の後輩達も同じ経験をしています。(全員とは言えないが)
多分、[20代の経験]と[クライアントとの信頼感]、また[多少の諦め]が備わるせいですね。
[20代の経験]とは純粋に仕事内容の把握。
[クライアントとの信頼感]とは「裏切らない」と「たまに飲んだりする」。
「裏切らない」は、特に納品時間や、いちいち説明がいらない…など。
「たまに飲んだりする」は、接待+仕事以外の友好関係と、仕事の失敗を慰めあえるなど。
[多少の諦め]とは、やりたかったデザインが思うように出来なく、
その言い訳が「儲かりゃいいや」って言えるようになること。
それらが揃うと、満足感はなくても儲かりはします。
儲かると自分がやってきたことが間違いないと納得できるし、生活はなんとかなる。

しかし40歳を過ぎるとそうも行かなくなる。
圧倒的にパワーが無くなるし、デザイン自体に興味が無くなるような気がする。
もともと将来性や社会性のない仕事なだけに、不安にもなるし。

どんな形でフリーになろうと気をつけなきゃならないのが、
現状のデザイン業界は価格も安くなってるし、その割に拘束時間は増えてる。
クライアント自体が夜型になり連絡が遅い。その割に納品は早い。
またラフ提出がメールで出来たり、印刷屋も24時間体制だったりで、
終わるのが深夜は当たり前。40歳は乗り切れても、50歳は無理!
国は公務員や銀行マンみたいに、俺達を助けてくれないしね。

つまりフリーになるには、早いうちに行動し、40歳までに儲けるだけ儲けて、
残りの人生は会社経営か、違う仕事に移行するがベストということかな?
それか、30歳手前の独立したいF男さんみたいに考えている人材を集め
フリーの集団でやってく。
それで家賃をもらい食ってく(機材も皆で使えるしね)というのはどうかな?

なんだか不安になるような話ばっかで申し訳ないけど、これが現状ですよ。

02:13:13 | handclap | |
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